【MSMサプリ】抗炎症サプリメントの効果

酸化ストレスや筋肉ダメージがトレーニング中にしばしば起きます。
多くのランナーは、痛みを感じトレーニング方法の見直しを必要とする場合もあります。
一時的な休養を迫られる場合もあります。


メチルスルホニルメタン 【MSM】というサプリメントは、痛みや炎症を抑える作用があるとされています。

そこで、今回は、MSM摂取の効果を検証することを目的として、ダブルブラインドでプラセボを対象とした試験を実施しています。

今回の試験により、運動により生じた痛み、酸化ストレス、筋肉疲労について評価しています。


◯ 方法
22人の健康な成人男女をポートランドハーフマラソン参加者から集めました。
女性が17人で、男性が5人、平均年齢は 33.7歳でした。

参加者はランダムにMSMサプリメント群とプラセボ群に分類した。
MSMサプリメントは、mpti MSMを利用した。
MSMサプリメント摂取の期間は、1日3gの摂取で、レース前21日からレース後2日間、トータル23日間とした。

参加者は、血液サンプルと痛みの評価法であるVASスケールでの評価を実施した。
評価は、レース前1ヶ月とレース後15分、90分、1日、2日目に評価した。


主要評価項目は、酸化ストレスのマーカーである8-ヒドロキシ-2-デオキシグアニン (8-OHdG) の値とした。

2次評価項目は、酸化ストレスの指標としてマロンジアルデヒド (MDA)、筋肉ダメージの評価としてクレアチニンキナーゼ (CK)、乳酸デヒドロゲナーゼ (LDH)を測定した。
また、VASスケールにより、筋肉痛、関節痛を評価した。


◯ 結果
ハーフマラソンを走ることで、全ての指標の上昇が認められた。

8-OHdG は、レース後90分の測定データまで上昇が認められた。
ラソンレース後、1日後、2日後にはベースラインより低下していた。

MDAは、レース後15分に最も上昇していた。

筋肉ダメージのマーカーである CK と LDH は、全ての計測時点で上昇が認められた。

筋肉痛、関節痛は、マラソンレース終了後、15分、90分、1日後まで続いていた。
2日後には、筋肉痛、関節痛は回復していた。

プラセボ群と MSMサプリメント摂取群とでみた場合、統計的な有意差は認められなかった。
しかしながら、 MSMサプリメント摂取群では、筋肉痛、関節痛の評価では、臨床的な差が認められた。


◯ 結論
ハーフマラソンの参加者のデータを解析したところ、酸化ストレス、筋肉ダメージ、疼痛の数値上昇が認められた。

MSMサプリメントを摂取しても、酸化ストレスや筋肉ダメージをトレーニング前と同等に保つことはできなかった。

しかしながら、 MSMサプリメントの摂取群では、筋肉痛や関節痛を軽減する作用は認められた。

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一応、今回の論文では、痛みに対する効果はあったようですし。
グルコサミンやコンドロイチン硫酸を服用するのよりは良いのかもしれません。


今回の内容は、下の論文からです。

Effects of Methylsulfonylmethane (MSM) on exercise-induced oxidative stress, muscle damage, and pain following a half-marathon: a double-blind, randomized, placebo-controlled trial.
Randomized controlled trial
Withee ED, et al. J Int Soc Sports Nutr. 2017.